お役立ち便利メモ

お役にたつ便利な豆知識メモです。

大雪像はどんな風に作られるのでしょうか?

大雪像に必要な雪はどこから?


札幌雪祭りの大雪像は、5階建てビルの高さくらいで約15m程の高さになります。
それほど巨大な大雪像を1基作るために必要な雪の量はどのくらいでしょうか。なんと!使われる雪の量は、5tトラックで約300台分だそうです。
しかも、トータルで200基以上もの雪像が作られますので、一開催の雪まつりで必要な雪の量は、なんと3万トンだそうです。

雪まつりの雪はどこから運ばれてくるのでしょう?
その雪は札幌市内で除雪され集められた雪ではないそうです。できるだけキレイな雪をということで市街地から遠く離れた場所や山の中などのきれいな雪を使っているそうです。
1ヶ月以上前から雪まつりの準備が始まります。雪を積んだ大きなトラックが札幌の街中を何往復もして雪を運ぶそうです。必要な雪を運ぶのに約2週間もかかるということです。

 

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雪を固める

雪像の制作現場には足場が組まれます。足場を組むなんてまるでビルの建設工事の現場のようですね。
雪像を作るには、まず、パワーショベルで運ばれてきた雪を木枠の中に詰めます。
それから雪を削れるようにするために足で踏んで固めていくそうです。その作業は木枠の中に制作隊員達が入り、足で踏みます。足で踏むと固くなるので何度も繰り返します。
足で踏んで固めるなんて、けっこうたいへんな作業ですね。

彫刻作業


雪を踏み固める作業が一段落したら木枠から外します。そのあとで彫刻作業に入ります。
彫刻作業は設計図を確認しつつ、塗料スプレーでマーキングしたあとに削ります。
土台がかなり硬いそうです。なのでチェーンソーを使い切れ目を入れます。チェーンソーで切れ目を入れた後、先端がギザギザのスコップで荒削りをします。

雪像作りの便利グッズ


雪像制作の現場では、手作りの道具も多いようです。本来の使い方とは違う使い方をしている道具も見受けられます。
たとえば、建築現場などでコンクリートを流すために使う「生コンシューター」があります。
通常ならば、コンクリートを流しますが、雪まつりの現場では、高いところで削った雪を下に落としたりするのに使います。

「寒冷紗」もよく使われています。
通常ならば植物を覆って暴風、防寒、防虫の目的で使われます。
そんな便利な「寒冷紗」は、雪まつり会場では、日差しや降ってくる雪から雪像を守るために使われているんです。
感心しちゃいますね。
雪像作り専用の道具はあまりありませんので、長年の知恵でいろいろと工夫しながら道具を活用されているようです。

 

化粧雪を貼る


雪像の粗削りができたら、「化粧雪」を貼り付ける作業をします。
化粧雪は、きれいな雪に水分を含ませて、雪像にファンデーションを塗るように貼り付けます。夜間の気温低下により、表面が氷結してツルツルで美しく仕上がるようです。

削って完成


最後にノミやケレン棒で細部を削ります。
雪像は、白一色で表現することになるので、彫刻作業は高度なテクニックが必要だそうです。
特に難しい部分は、目や眉毛だそうです。それにより印象も変わるので、全体のバランスを確認しながら、微調整を何度も行ってるそうです。
たいへんな苦労ですね。
このようにして、たくさんの人を魅了する作品が完成します。